身体の痛みは心の叫び?
院長ブログ
以前通われた患者様の話です。
主訴は首の痛み。寝ていられないほどの痛み。起きていたも辛い。
問診でお話を伺い神経症状、発熱、皮膚などの発疹等も見られず
筋、筋膜性疼痛症候群と思い施術を開始いたしました。
施術後、首の可動域も改善され痛みも軽減されたので初日はお帰りになって頂きました。
翌日、「だいぶ良くなりました!」の言葉を期待しその方の症状と状態を確認すと全く良くなっておらず
可動制限は初日と変わっていませんでした。
当院の施術は患部を直接触て行うことを殆どいたしません。
身体の歪みから筋の連結や呼吸を使て正常姿勢に誘導していきますので状態が
悪化することは殆どありません。
ですから翌日に全く症状が変わらないことに少し戸惑いました。
勿論、稀に悪化する方はいますが必ず原因があります。
前日の生活動作などを注意深くお聞きしてより負担の来ない施術と生活指導で帰って頂きました。
とこらが翌日も症状があまり良くなっていないのです。
相変わらず首の可動域は小さく左右に向けません。
前屈(下に向く)後屈(上を向く)動作は改善してはきていますが首の周りの筋肉はガチガチです。
この方は何度も当院に掛かった事があるのでいつもは直ぐに良くなるのに治っていかないことに
少し不安になりかけていました。
筋肉は姿勢を保つために緊張しますが正しい位置に姿勢を保つと実はあまり筋肉の緊張は必要ありません。
骨で身体を支持するので筋肉の負担は少なくて済みます。
それなのに筋肉の緊張が緩まないのは緊張状態が続くストレスが無ければあり得ません。
それは、自分が望んでいないことをしている時や望まないことを強いられている時に特にみられます。
そこで今度は最近生活に変化が無かったか?をお尋ねするとお嫁さんから子供(孫)の面倒を頼まれたそうです。
近くにいる孫と違って扱いに慣れていない。お嫁さんに遠慮して言いたいことが言えず精神的に
かなりストレスになっていたようです。
思ったことが言えずに断りたくても断れない!NO!と首を横に振れないために固めていたようです。
その話が出来たことと自分のストレスを認識し大変なら孫の面倒は工夫しながら
辛くならない範囲で行うよいうにしてみてはと提案しご本人も深く納得され帰られました。
その次の日からの来院はなく、数日後その方のご主人が来院されたときに「あの時は妻がお世話になりました。どうなるかと思ったが助かりました」と全快されたことを聞きました。
自分の心の声を聴かずに我慢するだけであったら緊張は続き筋肉内を通る血管は圧迫され循環が悪くなる。
血流が悪くなるということは酸素も不足してくる。
酸素不足のまま使い続けると痛みが出ます。
自分が我慢すれば良いを思うのかも知れない。けれど身体は正直で心の隠れた部分を表していることがあることも知っておいてください。